神戸長田区沖の人工島・苅藻島(かるもじま)にある喫茶店に足を伸ばした。
木造建築材の問屋が所有する建物「クラブカルモ」の喫茶店は、実は間借り営業の喫茶店だったことを閉店後に知った。
神戸市長田区苅藻島の喫茶店・クラブカルモへ
最寄り駅の神戸市営地下鉄・苅藻(かるも)駅から兵庫運河にかかる橋を渡り、苅藻島(かるもじま)へ。
木材関係会社、船舶修理工場、運輸倉庫、食品物流センターなど多様な企業が集まっている。
徒歩20分で到着。
夏日に身体が慣れていなかったこともあり、たどり着いたらヘトヘト。見兼ねたママさんが巨大な扇風機を出してくれた。
一般のお客さんはなかなか来ないエリアなので、ママさんはすぐに喫茶店好きだとわかってくれたようだ。
クラブカルモの所有者は木材問屋。
建物は築60年以上。もともとは木材関係会社で働くお偉方専用の会員制社交倶楽部のような役割だったらしい。
クラブカルモを作った木造問屋の初代会長のこだわりで、模様替えや改装はしていない。
社長が代替わりしてからは、周辺で働く人のための喫茶店として営業を続けている。
現在喫茶店を任されているママさんは30年超勤めているらしい。
「初代会長にお世話になったから奉仕の気持ちで続けている」と照れくさそうにママさんが言っていた。
60年間そのままの状態で営業しているのが奇跡だと思った。
クラブカルモの今後
クラブカルモが急遽閉店することを知り、閉店日の8月10日に足を運んだ。
SNSなどで閉店を知ったと思われる若いお客さんが入れ替わり立ち代わり来店していた。
ママさんは私を覚えてくれており、「あなたがブログに書いてくれたお陰でお客さんが増えた」と仰っていて安堵した。「本当はあと1年続けたかったが、家庭の事情で辞める」ことになったらしい。
クラブカルモは取り壊されることなく、保存活用されることが決まっている。
「閉店後も見学をできるように言付けておく」とママさんが言ってくれたので、後日所有者に問い合わせると「新たに開業希望の話があり、調整中」と返答があった。
新しい発見だったのは、クラブカルモは間借り店舗としてスペースを提供しており、営業していた喫茶店は「喫茶〇〇」という別の屋号を持っていたこと。
私が通っていたのは、クラブカルモ内にあった喫茶〇〇という喫茶店だった。
「新規開業の話が流れても見学できるように取り計らう」と所有者が言っていた。
良い知らせが届くことを心待ちにしている。
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クラブカルモ・店舗情報(閉店)
【最寄駅】神戸市営地下鉄海岸線苅藻(かるも)駅より徒歩約20分
【住所】兵庫県神戸市長田区苅藻島町3丁目4-15
【営業時間】7時半~15時
【定休日】土日
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