約20年ぶりに札幌へ。
「47都道府県の純喫茶」の旅の最後を飾ろうと北海道は残しておいたのだけど慣れない冬に行くのは辛そうなので、気候の良い4月を選んだ。
予算の都合上、土日の一泊二日しか滞在できなかったが、行けて良かった。
「47都道府県の純喫茶」に掲載されている稚内の「挽歌」と美唄の「ドール」はすでに閉店している。代わりに、酒井康行さんの「喫茶とインテリアⅡ NORTH」で知った札幌市の珈琲館滴(しずく)に行くことにした。
地下鉄に乗って珈琲館滴へ 扉の向こうは別世界
珈琲館滴は20時までやっているというGoogleマップの情報を見て18時頃に来店したのだけど、シャッターが半分閉まった状態だった。
中に声をかけてみたけど、誰も出てこない。
仕方ないのでその日は諦め、翌日に珈琲館滴を再訪。
開店時間を狙って到着すると、開店準備中のママさんと遭遇。
私を見てなぜか怪訝そうな表情を浮かべている。
セールスと勘違いされたのだろうかと思い、酒井康行さんの本を見て来たことを伝えると、入店を促される。
席に座るなり「酒井さんの本より、全国発売されている『札幌の喫茶店』の内容がいいから見て」とムック本を渡された。
ぴあMOOKが出している、このシリーズ苦手なんだよなぁ…。
「喫茶とインテリアⅡも全国発売ですよ」と返し、「札幌の喫茶店」の
珈琲館滴のページを見てみるが、ママさんが勧める理由がわからない。
喫茶とインテリアⅡで語られる物語に惹かれて珈琲館滴を目指したんだけどな。
しばらくママさんと話したところで、「著者の酒井さんと連絡取れるけど、呼ぶ?」と
腰を抜かすようなことを言われた。
いきなり会えるメンタリティの持ち主なら、事前に連絡してるって。
そもそも私は誰かと喫茶店で過ごすのは苦手なんだけど……。
困った末に「会う心の準備が出来てないので……」と返すと、「何恥ずかしがってんの」とメールを送られてしまう。
結局その日、酒井さんは市外にいたらしく会わずに済んだ。
いきなり言われて酒井さんも困っただろうに。
私が会わせてくれとせがんだと思われたら恥ずかしいな。
普段来店する人とタイプが違うからだからか、ママさんに遠慮なくやり込まれた気がするが、それも楽しい思い出のひとつ。
次にもし行ったとして、覚えていてくれるだろうか。
珈琲館滴・店舗情報
【最寄駅】札幌市営地下鉄東豊線元町駅より徒歩約15分
【住所】北海道札幌市東区北25条東8丁目3-7
【営業時間】10時〜日没
【定休日】無休
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