朝ドラ「まんぷく」では、萬平が大阪東洋ホテルでフロント係をする福子に恋をして、アプローチをかけていました。
「安藤百福とその妻仁子」によると、百福と仁子(まさこ)が出会ったのは、仁子がフロント係をしていた都ホテルではなく、会員制の社交クラブ・大阪倶楽部とのこと。
経緯は不明ですが、仁子は都ホテルのフロント係のほか「大阪倶楽部」の受付嬢もやっていました。
ドラマに登場した大阪商工会の定例会が、実際には大阪倶楽部で開かれていたのかもしれません。
今回は、まんぷくのモデルとなった安藤百福とその妻仁子(まさこ)が出会った大阪倶楽部をご紹介します。
大阪倶楽部で受付嬢の仁子に一目惚れした安藤百福
「大阪の近代名建築」のひとつといわれる大阪倶楽部があるのは、淀屋橋(大阪市内)。
大阪倶楽部は会員制の社交倶楽部として1912年(大正元年)に設立しました。
初代会館は焼失しており、現在建つのは1924年に完成した2代目。
今も残る大阪ガスビルなどを設計した安井武雄の出世作といわれています。
百福が目指した大阪倶楽部は、大正元年に設立された財界人の社交クラブで、その会員となることは成功者のステータスだった。また商売の情報収集や人脈づくりに有用だったこともあり、百福もここの会員資格を得ていた。(中略)大理石でできた市松模様の床を踏みしめれば、自分が成功者であることが実感される。館内には会合や集会に使える大小の会議室。それにくわえてレストランや喫茶室、ビリヤードなどの遊具も完備されている。
引用:「安藤百福とその妻仁子」より
百福と仁子が出会ったのは昭和19年。
百福は都ホテルで接客教育された仁子の優雅で気品ある対応に一目惚れし、大阪倶楽部に通い続け、仁子にアプローチします。
大阪倶楽部は初代の会館が火事で焼失したため、2代目の会館には火の手があがらないような設計上の工夫を施していました。
昭和20年の大阪大空襲を乗り越え、現在も往時の姿を伝えています。
仁子が働いていた大阪倶楽部内部をご案内
少しですが、内部をご案内します。
本来、社交倶楽部は大広間、自前の食堂、ビリヤード場の3つが揃ってはじめて社交クラブと位置づけられていたため、大阪倶楽部にもその3つが備わっています。
大広間
食堂
ビリヤード場
酒場兼喫茶室
囲碁盤24面、将棋盤6面が並ぶ囲碁・将棋室
最後に個人的にお気に入りの階段周りの写真も載せますね。
会員制社交クラブの大阪倶楽部を見学するには
大阪倶楽部は現在も会員制社交倶楽部として利用されているため会員以外入れませんが、数ヶ月に一度公開見学会を行っています。
ご興味のある方は大阪倶楽部の公式サイトからお申し込みください。
今回載せた館内写真はすべて、以前参加した公開見学会で撮影しました。
大阪倶楽部・施設情報
【最寄駅】大阪メトロ淀屋橋駅より徒歩5分
【住所】大阪市中央区今橋4丁目4-11
【公式サイト】http://osaka-club.or.jp/
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