5年ぶりに訪れた青森は土砂降り。土砂降りの中お墓参りを済ませ、次はいつ来られるんだろうかと駅に戻るタクシーの中でしんみり。
何を言ってるかわからない祖母の津軽弁が恋しくなって、青森魚菜センター(古川市場)の裏側にある闇市のようなエリアを訪れました。
当記事では横山商店(はるえ食堂)を写真を交えてご紹介しています。
青森駅すぐ。おばあちゃんが迎えてくれる青森魚菜センター裏の横山商店(はるえ食堂)
細い路地にテントが並ぶ一角が。
ここにあるのが、昭和9年生まれのはるえおばあちゃんがお一人で営む「横山商店」(通称はるえ食堂)です。
本来は市場で働く人たちを対象にした惣菜店ですが、新聞やNHK「おはよう日本」などで人情食堂としてはるえ食堂が取り上げられて以来、はるえさんに会いたいと遠方からもお客さんが来るように。
黒ごまがたっぷり混ざった焼きおにぎりは、その人気の高さゆえに売り切れていることも。
人気の秘密は口コミだ。青森の飲食店の人々が、観光客から「おいしい朝ご飯が食べられるところは?」と聞かれ、『はるえ食堂』の焼きおにぎりを推薦。「青森を訪れたら、必ず食べたいもの」として口コミが広がり、徐々に人が集まるようになった。
土砂降りの天気のおかげで、昼時だったのにもかかわらず先客はなし。
「狭いけど店の中に入り」とはるえさんが津軽弁であたたかく出迎えてくれました。
旬の素材を使った手作りの惣菜がずらりと並んでおり、どれを頼もうか迷います。
横山商店(はるえ食堂)の名物は焼きおにぎりと“ぬぐだまる”生姜味噌おでん
待望の焼きおにぎりは1個180円。
外はパリッと中はふっくらとした焼きおにぎりには、ほぐした焼き鮭が混ざっています。
美味しさの秘訣は“まで〜に”(念入りに)作ることだと教えてくれました。
もうひとつの名物は青森の味 ・生姜味噌おでん。
ちくわ、大根も一緒にいただきました。
雨で濡れた体が内側からほんわかと温もります。
「ぬぐだまるでしょ?」とはるえさんが微笑む姿を見たら、
久々に祖母に迎えてもらったような気がして涙を必死にこらえました。
「生姜味噌のおでんは、青森市とか津軽の名物だども、戦後、このあたりの屋台が始めたのが広まったんだと聞いでる。冬は寒いがらさ、生姜をおでんの味噌ダレにすりおろして入れると身体が温まるでしょ。それが青函連絡船のお客さんにすごく喜ばれたんだと。店によっておでんの具は違うけど、大根、白こんにゃく、“ 大角”( 薩摩揚げを薄く、大きく、四角く仕上げたもの)は生姜味噌おでんには欠かせないんだ」
雨にもかかわらず、外に出て見送ってくれた姿が忘れられません。
はるえさん、いつまでもお元気で。
横山商店(はるえ食堂)店舗情報
【最寄駅】JR青森駅より徒歩3分
【住所】青森市古川1-11-16 青森魚菜センター裏
【営業時間】9時半~16時頃
【定休日】日
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