喫茶店巡りが趣味だと話すと「おすすめの喫茶店はどこ?」と聞かれることが多いのですが、難しい質問でいつも答えに窮してしまいます。
ホットケーキを食べるならこの店。内装にうっとりするならこの店。話しやすい店主がいるのはこの店……と、利用する目的によっておすすめしたい店が変わるからです。
「京都で一番好きな喫茶店は?」
この質問の答えにも困っていましたが、「私が好きな京都の喫茶店5店を挙げるならここは必ず入れたい」、高倉健さんが行きつけにしていた喫茶店「花の木」を店内写真満載でご紹介します。
京都市北区烏丸紫明交差点すぐの喫茶店「花の木」
店の名は「花の木」。
烏丸紫明交差点からすぐの場所にある、黒と赤のストライプのトンネルのようなひさしを抜けると、古いヨーロッパ映画に出てきそうな琥珀色に染まった空間が現れます。
初代店主がフランスで憧れたモダンなカフェを再現しようと創業したのがはじまり。
花模様の壁紙、床の白黒のタイルなど、内装は1966(昭和41)年の開店当時のままです。
花の木のモーニングセットは3種類
高倉健が好んで飲んでいたサイフォンコーヒー
無類のコーヒー好きでも知られていた高倉健さんは「花の木」の常連。
東映京都撮影所での撮影が終わるとまずは夕飯を食べサウナに行き、最後に「花の木」を訪れ、小林稔侍などの大部屋俳優と夜中まで花の木で過ごしていたんだとか。
ジャン・ギャバンの特大パネルは高倉健からのプレゼント
カウンターの奥にあるジャン・ギャバンの特大パネルは「花の木」を愛した高倉健さんからのプレゼント。
健さんが指定席にしていたテーブル5番の上部には、健さんの写真が飾られています。
自分だけの隠れ家にしておきたかったのですが、「こういうお店を探していた!」と心をときめかせてくれる方もいるはずなので、思いきって書いてみることにしました。
ぜひ、健さんの指定席に座ってみてください。
花の木のブックマッチ
どなたか失念しましたが、ブックマッチのイラストは著名な方が描かれています。
高倉健ゆかりのその他の喫茶店
京都の中心部・烏丸付近には健さんが主演した「南極物語」のロケで使われ、夏目雅子のポートレイトが飾られている喫茶店「雲仙」が、熱海には健さんが愛飲していたコーヒーが飲める「ボンネット」がありますよ。
▲「花の木」「ボンネット」が取り上げられている本▲
花の木・店舗情報
【最寄駅】京都市営地下鉄・鞍馬口駅より徒歩10分
【住所】京都市北区小山西花池町32-8
【営業時間】8時~18時
【定休日】日曜・祝日
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