こんにちは、純喫茶保存協会のコトリス(@Kotori_fresh)です。
東郷青児の女性像と青い照明がノスタルジーを誘う、河原町の「ソワレ」をご案内します。
写真映えする青い空間。京都・河原町の「ソワレ」
老いも若きも全ての客人を魅了する昭和23年創業の「ソワレ」。
入口横の壁には、ソワレの常連だった歌人吉井勇が詠んだ歌碑が設置されています。
「珈琲の香にむせびたるゆうべより 夢みるひととなりにけらしな」
(コーヒーの香りにむせぶ夕べから 夢見る人になってしまったようだ。)
“ソワレ”はフランス語で夜会という意味。
その名が示す通り、昼でも深海にいるかのような青い空間が広がっています。
ブルーは女性を美しく見せる色。
客層はカップルや女性同士が多いんですが、男性のおひとりさまもいらっしゃいます。
会話を楽しめるようにあえて音楽を流していないため必然と声のトーンが下がり、誰しもがここでは紳士・淑女に。
21世紀の応接間としてカフェがブームになった2000年初頭。
ソワレでバイト経験のある文筆家・木村衣有子さんの著書「京都カフェ案内」で取り上げられたことと、長らく私の憧れだったカヒミ・カリィが訪れたことに影響され、はじめて足を踏み入れたのは約20年前。
当時は「ソワレにいる自分」に満足して、店の成り立ちにも東郷青児にも興味はありませんでした。
喫茶ソワレのカヒミ・カリィ。クラシカル喫茶初体験は沼田元氣ではなく、カヒミの影響だった。 pic.twitter.com/uLiPK4VG1S
— コトリス (@Kotori_fresh) 2017年2月26日
ソワレは東郷青児ゆかりの喫茶店
ソワレを語るに外せないのが、創業者が集めた店内を埋め尽くす東郷青児の絵画。
やがて東郷青児本人も店を訪れるようになったという逸話が。
壁にかけられた作品のほか販売されているタンブラー、持ち帰れるコースターとショップカードなどで東郷作品を楽しめます。
1階でブレンドコーヒーを頼むと、東郷青児の絵が描かれた瑠璃色のカップ入りで出てきますよ。
せっかくの喫茶店の日だけど、あいにくの雨模様で出かける気が起こらないので家喫茶を楽しむ。ソワレのゴブレットに金沢のサイダー・柚子乙女を注ぎ、浮き星をひとつまみ。乙女サイダーの出来上がり。 pic.twitter.com/yOm9tDPOvb
— コトリス (@Kotori_fresh) 2016年4月13日
大人気!ソワレのゼリーポンチの味と値段
女性に絶大な人気を誇るのが「ゼリーポンチ」。
「目を遊ばせる喫茶店だから」と現店主の奥様が考案しました。
ソーダに浮かぶカラフルな5色のゼリーが乙女心を刺激します。
ゼリーの味の違いはわかりませんでした。
ソーダは100年以上変わらない製法で作られている優しい炭酸です。
ゼリーポンチは750円(2023年3月現在)
1日限定120個ながら売り切れることも多い人気メニューなので、ゼリーポンチを目当てに行かれる方は早めの来店をおすすめします。
特等席は高瀬川を臨める2階の窓際。
店の前を通るたびに、ふてくされていた「逆光の頃」を思い出して胸が痛くなります。
ソワレの公式サイトができました
いつの間にか喫茶ソワレの公式サイトができていました。
定休日やメニューなど最新の情報は公式サイトでご確認くださいませ。
喫茶ソワレ・店舗情報
【最寄駅】阪急河原町駅1A出口すぐ
【住所】京都市下京区西木屋町通四条上る真町95
【営業時間】平日:13時~19時 土日祝:13時~19時半
【定休日】月曜(祝日の場合は翌日)
はじめてのZINE(同人誌)「喫茶店の人」の通販をSTORESで開始しました。
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