「カップヌードルミュージアム 大阪池田」(大阪府池田市) および「カップヌードルミュージアム 横浜」(神奈川県横浜市)で同時開催されていた、「チキンラーメンの女房 安藤仁子展」を見てきました。
「まんぷく」は安藤百福の妻、安藤仁子(まさこ)の生涯をベースにしたフィクションだと思っていましたが、企画展にあわせて出版されている書籍「チキンラーメンの女房 」を読んだら、実話にかなり忠実だということがわかりました。
この記事ではカップヌードルミュージアムと、特別企画「チキンラーメンの女房 安藤仁子展」の様子、安藤仁子の少女時代について書いています。
カップヌードルミュージアム 大阪池田へ
私が見に行ったのは阪急宝塚線池田駅が最寄りの「カップヌードルミュージアム 大阪池田」の方。ミュージアムの外には安藤百福像が設置されています。
「カップヌードルミュージアム 横浜」は入館料がかかりますが、池田は入館料無料。
実は自宅のすぐ近くなんですが、カップヌードルミュージアムに入ったのははじめて。
入り口では記念写真が撮れるフォトスポットが迎えてくれます。
インスタントラーメン発祥の地 池田市にあるカップヌードルミュージアム
1958年(昭和33年) 8月25日、安藤百福が大阪府池田市の自宅裏庭に建てた小屋で、ありふれた道具を使って研究を重ね、世界で初めてのインスタントラーメンである「チキンラーメン」を生み出したことから、池田市は「インスタントラーメン発祥の地」と言われています。
ミュージアム内に再現されたチキンラーメンの研究小屋。
観光客に人気があるのは、世界でひとつだけのオリジナル「カップヌードル」を作ることができる「マイカップヌードルファクトリー」とチキンラーメンを手作りできる「チキンラーメンファクリー」の2つ。体験するには利用料金がかかります。
特別企画「チキンラーメンの女房 安藤仁子展」
企画展が開催されているのは1階のテイスティングルーム。
安藤仁子は少女期の苦労を語ることがなく結婚前の人生は謎とされていました。
しかし仁子が亡くなったあと、一冊の手帳が発見されます。
手帳には、戦前生活が困窮し家族とともに大阪市内を転々と移り住んだことなど、少女時代の苦労話が綴られていました。
企画展では安藤仁子の誕生から貧乏暮らしをしていたころ、百福との出会いとその後の波乱万丈の人生が、パネルでまとめられています。
二人三脚の歩みから、安藤百福の食文化革命は妻・仁子がいてこそ成功したものだということがよくわかりました。
まんぷくのヒロイン・今井福子のモデル、安藤仁子の少女時代
まんぷくでは福子が女学校を卒業する寸前(18歳)から物語がスタートし、女学校時代の苦労が描かれていませんでしたが、実際の仁子は6年間かけて女学校(金蘭会高等学校)を卒業しています。
父の事業が傾いた影響で月謝(授業料)が払えなくなったため、女学校を1年間休学し、大阪電話局へ働きに出ることになりました。
1年後に復学してからも、生活を助けるために電話局の仕事を続けています。
夜勤だったので学校が終わるとその足で電話局に出勤し、一泊してまた学校へ行く生活でした。
「わたしの電話局給料二十四銭で三人生活するが、学校月謝払えず」(仁子の手帳より)
当時は両親と仁子の3人暮らしで、仁子が生活を支えていました。
学校と電話局に通い、6年間をかけてようやく女学校を卒業。
「成績はどうでもよい。ただただ卒業したかった。卒業式の日、胸がいっぱいで言葉はなかった」という言葉が手帳に残されています。
電話局で手に入れた電話交換手の資格が、夫となる安藤百福との出会いに繋がります。
1945年、仁子の勤務先・都ホテルで結婚式を挙げました。
「まんぷく」では福子が英語が得意であったことが、フロント係への抜擢につながっていますが、今井鈴(松坂慶子)のモデルである仁子の母、須磨が英語が堪能だったこともあり、「これからの女性には英語が必要」と仁子を英語塾に通わせたそうです。
母の須磨は「武士の娘」というのが口癖だったこと、ホテルのフロント係をやっていたときに缶詰を分けてくれる男性がいたこと、白い馬にまたがった歯科医も実はすべて実際にあったエピソードだそう。
カップヌードルミュージアム 大阪池田もカップヌードルミュージアム 横浜も遠方にあり、企画展を見られないという方は書籍をぜひご覧になってくださいね。
仁子だけではなく安藤百福の人生も書かれているので、まんぷくファンは必読ですよ。
特別企画「チキンラーメンの女房 安藤仁子展」概要
【展示期間】2018年9月26日(水)~2019年3月31日(日)
【開催場所】カップヌードルミュージアム 大阪池田、カップヌードルミュージアム 横浜
※イベントは終了しています
カップヌードルミュージアム 大阪池田 施設情報
【最寄駅】阪急池田駅より徒歩5分
【住所】大阪府池田市満寿美町8-25
【営業時間】9時半~16時半(最終入館15時半)
【定休日】火(祝日の場合翌日)、年末年始
【公式サイト】https://www.cupnoodles-museum.jp/ja/osaka_ikeda/
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