青森県弘前市の繁華街・鍛冶町、土手町のそばにある桶屋町。
呑み屋やスナックなどが多い通りに、夜遅くまで営業している喫茶店「ピンクベア」があります。
青森滞在の最終日に能町みね子さんの「きまぐれミルクセ〜キ」に掲載されていた「ピンクベア」を訪問することができました。
弘前の歓楽街にある喫茶店「ピンクベア」
ピンクベアがあるのは、弘南鉄道「中央弘前駅」のほど近く。
夜のスポットが充実している中央弘前駅付近ですが、昼間は人通りが少なく閑散としています。
▼中央弘前駅の雰囲気はこちらから
看板には「喫茶 珈甘堂(こうかんどう)」という屋号とサブタイトルのように「ピンクベア」という名前が添えられていました。
周囲を散策して14時過ぎに戻ると、シャッターが開いて2階への階段が出現。
踊り場の上部や廊下に絵画や雑貨が所狭しと並んでいて、入店する前から名店の香りがムンムンと漂ってきます。
入口は左右に二カ所。「コーヒー ピンクベア」と上部に看板がある方の扉を開けました。
店内には無数に配置された壁掛け時計と絵画と雑貨。
天井にはたくさんのドライフラワーが吊り下げられています。
カウンターの中には再放送中のドラマを見るママさん。少し言葉を交わしただけで、私が大阪から来たことを言い当てられて驚きました。
締めパフェとしても人気!甘さ控えめのパフェが10種類以上
ピンクベアの特長はメニューがとても多いこと。
一種類ずつ番号が振られていて、一番新しい番号はなんと94番。
何を注文しようか迷っていたらママから「若い子に人気があるのはパフェ」と助言をもらったので、(若くはないけど)フルーツパフェを頼みました。
通常メニュー6種類と季節限定メニューの数種類、常時10種類ほどのパフェが食べられるんだとか。
パフェはコーンフレークでかさ増しされておらず、グラスの底まで自家製アイスがぎっしり。
上には梨や柿などの季節のフルーツがたっぷりトッピングされています。
さっぱりしているので、確かにお酒を飲んだあとの締めに良さそう。
この日の弘前の気温は9度。アイスぎっしりのパフェを完食するとさすがに寒さで震えてきました。
「アメリカンタイプと違って、珈琲の色は黒く味は軽く……レモンの香りがほのかに……酒酔いの時はこれ……」と詳しく書かれていた「レモン添えコーヒー」を食後に注文。
コーヒーにレモンを浮かべて口に含むと、レモンの爽やかな香りが鼻の奥に残りました。身体も温まってホッとします。
ピンクベアの歴史
ピンクベアは昭和50年(1975年)創業。
迎えてくださったママさんと店内の雰囲気がぴったりなので調度品や内装はママさんの好みなのかと思いきや、現在自宅療養中のマスターがこの空間を完成させたのだとか。
「ピンクベアの主」に相応しい雰囲気のママさんだったので「掃除しにくいから私は好きじゃないんだけどね」という言葉が意外でした。
ところどころに飾ってあるキャンドルはマスター作。
どんな方なのか、次に来た時にお会いできるといいな。
ピンクベアは平日深夜0時まで営業。休みは月1のみ
ピンクベアの休みは月に一度のみ。
ママ曰く「休みに当たった人はよっぽど運が悪い」んですって。
若い方でも過ごしやすい雰囲気の喫茶店なので、ぜひ勇気を出して階段を上ってみてください。
2021年10月17日の営業をもって閉店しました
ピンクベア(珈甘堂)・店舗情報
【最寄駅】弘南鉄道・中央弘前駅より徒歩5分
【住所】青森県弘前市大字桶屋町4
【営業時間】14時~0時(土曜は1時まで)
【定休日】月に一度だけ
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