お気付きの方が多いと思いますが私の喫茶店案内は内装を重視しているため、喫茶店グルメは(あまり)登場しません。
食べ物にあまりこだわりがないことと、古くから営業している手入れの行き届いた空間で食べることでより美味しく感じられるので、味そのものは重視しないからです。
ゴージャスな空間も好きだし、親戚の家かと思うくらい生活臭のする喫茶店も好き。
内装が好みでも店主がいまひとつだとおすすめしにくいですし、ありふれた喫茶店でも店主の魅力が上回るなら全力で紹介したい。
閉店喫茶の話題が続きますが、三重県の喫茶店案内で最後に紹介する桑名市の喫茶新光堂は内装も店主も推せる思い出深い喫茶店でした。
新光堂書店の喫茶部門として創業した喫茶新光堂
津市の「サンモリッツ」と同じく「47都道府県の純喫茶」三重県代表として紹介されており、ぜひとも訪問したいと三重に向かったのは2015年1月。
桑名市は名古屋のベッドタウンとして宅地開発が進む場所で、住みやすさランキングでは三重県で一番なのだとか。
大阪から急行を乗り継ぎ、昼過ぎに桑名市に到着。


遠目からも目立つ店構え。
扉を開けると控えなご夫妻が出迎えてくれました。



優しい空気の流れる空間に安心します。
メニューにホットケーキがあったので注文すると卵を切らしていた様子でしたが、
「遠くから来てくれてたから」と、わざわざ卵を買いに行ってくれホットケーキを作ってくださいました。

生地そのものがほんのりと甘いホットケーキは優しい味。
食べやすいように切って出してくれたことも嬉しかったなぁ。
忘れられない喫茶店の記憶はそこで食べたメニューとともに心に刻まれるのですが、特別なホットケーキを食べたことにより新光堂が心に刻まれました。


店を切り盛りするご夫妻に店の歴史や、空襲を受けた桑名の街の歴史を伺います。
桑名には新光堂と名のつく店が2店。
ひとつが老舗書店の新光堂。
もうひとつが喫茶新光堂。
喫茶新光堂は新光堂書店に併設する喫茶店として昭和32年から営業をはじめました。
詳しい成り立ちは「47都道府県の純喫茶」に記録されています。
喫茶新光堂はすでに閉店。思い出の喫茶店に
喫茶新光堂は2、3年前に店を畳み、Googleマップで確認すると美しかった外観も残っていませんでした。
残念ですが、閉店前に行くことができて良かったと思います。
東京、関西、名古屋にある喫茶店を紹介するムック本「すごい喫茶店・カフェ100」(11月25日発売)の関西編を私が監修しております。
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本をお供に喫茶店に足を運んでいただけたら嬉しいです。