こんにちは、純喫茶保存協会のコトリス(@Kotori_fresh)です。
今回はすでに閉店した眺めのいい喫茶店の思い出話をお届けします。
営業中の喫茶店をお探しの方は下のリンクをご覧ください。
【十三・外国船】モーニングもランチもスイーツもすべてが安い喫茶店
十三駅前にあった喫茶なにわ
阪急十三駅西口の目の前のある千成うどんの2階に、喫茶店タウン十三を代表する名店「喫茶なにわ」がありましたが、2017年の5月に閉店しました。
GW前に閉店情報を耳にし、阪急沿線の喫茶店好きに知らせなければとバーチャル駅長として取材に行ったのは5月8日。
閉店日が曖昧なまま、5月19日にひっそりと歴史を閉じました。
Tumblrに喫茶店写真を載せるきっかけになった喫茶なにわ
「なにわ」は私の雑多なTumblrが、喫茶店写真館「空はコーヒーカップの中」へと変貌するきっかけになった喫茶店でした。
もともとTumblrは「空は天国の底」というタイトルで津軽への憧憬をテーマにしていたんですが、立ち寄った「なにわ」の写真をupしたら(私にしては)反響が多かったことから、少しずつ喫茶店写真の比率が多くなっていきました。
“まるめろ”という果実をポケットに入れて散歩に行くことだけが社会との関わりだった時期があったので、「なにわ」に行くたびに鬱が酷かった数年前を思い出し、「あの頃に比べたら幸せ」と今に感謝していました。
喫茶なにわの歴史と思い出
なにわの創業は1978年。
もともとはご夫妻で営んでいた喫茶店でしたが、マスターが亡くなった後はママが一人で切り盛りしていました。
張り込み中の刑事のように窓から改札を眺めながら、ミックスジュースを飲むのが私の定番。
ミックスジュースはどこの喫茶店で頼んでも間違いないけど、この空間で味わうとひときわ美味しく感じました。
喫茶なにわのマッチ
ママにマッチがないかを尋ねたら「お友達の分も」とふたつ手渡してくれました。
閉店する数日前に東京の喫茶店好きの方と「なにわ」に来たんですが、ママとの約束を果たせたようで嬉しかった。
1階の「千成うどん」は息子さんによる経営。
閉店後しばらくして「なにわ」を見に来たんですが、「千成うどん」とともに建設工事中の幕に覆われていました。
ママと息子さんの思い出が詰まった店だったのに……と、胸が締め付けられました。
特徴的だったなにわのチェアは神戸の「喫茶ポエム」に引き取られましたが、階段の壁画はどうなったんだろう……。
すでに失われた喫茶店ですが、記憶が曖昧になる前に記しておきます。
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